こんにちは、たくみです。
今日は、僕が2013年に統合失調症と診断されたときに、実際にどのように過ごしていたのかについてお話しします。
統合失調症という病気は、症状も生活の制限も人それぞれで、周囲に理解されにくい部分があります。この記事では、僕自身の体験を元に「治療開始時にやっていたこと」「日常生活の過ごし方」「回復に向けて意識していたこと」をできるだけ具体的にまとめました。
同じように悩んでいる方や、家族のサポートに悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
1. 統合失調症と診断された頃の僕の状態
統合失調症と診断された当初の僕は、生活全般がとても大変でした。
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喜怒哀楽がほとんど出せない
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暴飲暴食が止まらない
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大好きなサッカーを見ることさえできない
感情も行動も制限され、日常生活を送るだけで精一杯の状態でした。
「じゃあ、そんな状態で一体何をしていたのか?」
ここが、今回の記事のテーマです。僕の体験を通して、治療開始直後の生活イメージをお伝えします。
2. 生活の大半は「睡眠」に費やした
当時の僕は、1日のほとんどを寝て過ごしていました。24時間のうち、なんと15時間は睡眠に費やしていたのです。
残りの時間も、ご飯を食べたりゴロゴロしたりで2時間ほど。自由に使える時間は1日7時間ほどしかありませんでした。
今振り返ると、「寝ること自体が治療の一部だった」と思えます。統合失調症の初期症状は、体力・精神力が極端に低下することが多く、無理に活動しようとするとかえって悪化することもあります。
主治医や家族のサポートのもと、寝て回復に専念できる環境があったことは、とてもありがたいことでした。
3. 自由時間の過ごし方
自由時間は、横になりながらYouTubeを見るのが中心でした。
当時よく観ていた動画は次の3つです。
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アニメの切り抜き
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サッカーのプレー集
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動物の動画
逆に、お笑いやクイズ番組の動画は楽しめませんでした。「なんで笑うのか分からない」「クイズの答えが頭に入ってこない」状態でした。これは統合失調症の症状によって集中力や理解力が低下していたためです。
ですが、回復してからは再びお笑いやクイズ番組も楽しめるようになりました。このことから、「好きなことに少しでも触れること」が回復への第一歩だったのだと感じます。
4. 特にハマっていたサッカー動画
僕は鹿島アントラーズのサポーターです。治療開始時でも、サッカー関連の動画だけは集中して観ることができました。
Jリーグのハイライト動画や、海外のスター選手(メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ロベルト・カルロスなど)のプレー集もよくチェックしていました。
統合失調症の症状で集中力が落ちていても、「大好きなこと」にはエネルギーを少しだけ使えたのです。これは、回復のきっかけになる重要なポイントでした。
5. 「寝ること」の意味
1日の大半を寝て過ごしていたことについて、当時は罪悪感を感じることもありました。
しかし、主治医や家族から「今はとにかく寝て治療に専念しなさい」と言われたことは、心の支えになりました。
もちろん、暴飲暴食もあったため体重は増えました。しかし振り返ると、寝ること自体が症状改善の一歩だったと感じます。
統合失調症の初期段階では、「活動しなければ」というプレッシャーよりも、「寝て回復すること」を優先することが大切です。
6. 治療開始時の僕のルール
当時、僕が無理なく実践できたのはシンプルな生活のルールでした。
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とにかく寝る
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起きていられるときは好きな動画を観る
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食べたい時に食べる
こうして過ごすことが、僕にとっての「精一杯」でした。
回復期は人それぞれスピードが違います。無理に活動を増やすよりも、「できることを少しずつ」積み重ねることが重要です。
7. 統合失調症治療開始期のポイント
まとめると、僕が治療開始時に意識していたことは以下の通りです。
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睡眠を最優先にする
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好きなことを無理なく楽しむ
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食事は我慢せず、自分のペースで摂る
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周囲のサポートを受け入れる
特に「睡眠」と「好きなことに触れる」ことは、症状改善に大きく影響しました。
統合失調症の治療は、薬やカウンセリングだけではなく、生活習慣や日常の小さな楽しみも大切です。
8. 回復して感じたこと
現在、僕は30歳を超えて元気に生活できています。当時の辛さはピークでしたが、少しずつ回復することで、再び趣味や日常生活を楽しめるようになりました。
あの時期を振り返ると、「無理をせず、自分のペースで過ごすこと」がどれほど重要だったかがわかります。
同じように統合失調症で悩む方に伝えたいのは、「辛い時期は無理に動かなくてもいい」ということです。寝ること、好きなことに触れること、自分の体調を受け入れることも立派な治療の一部です。
9. まとめ:治療開始時の過ごし方と回復へのヒント
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統合失調症治療開始時は、睡眠が最優先
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好きなことに少しでも触れることが回復のきっかけ
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無理に活動せず、自分のペースで過ごす
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家族や医師のサポートを素直に受け入れる
僕の経験から言えることは、「回復は小さな積み重ねで進む」ということです。焦らず、自分の体調に合わせて日々を過ごすことが大切です。
統合失調症の治療は人によって異なりますが、僕の体験が少しでも安心や参考になれば嬉しいです。
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